親父ギャグ先生 初めての歯医者
いきなり治療は無理
りっくんもユウユも本当病院が嫌いだ。
今回虫歯が発覚したのはユウユ。
何をされるかわからない不安からか、行く前からぐずぐずするし、着いたらギャン泣き。
慣れてる病院ならまだしも、初めて病院、更には初めての歯医者というのは相当に不安ただったらしい。
とにかく椅子に座れない程に泣く、喚く、叫ぶ!!
こういう時は無理にやらせても無理なんだが、とにかく座ってもらうことに必死。
先生も
『おー何歳だよ?こんなに大きい子がこんなに騒ぐの珍しいし、恥ずかしいぞ。他の患者さんに迷惑だから。わかる?』
と割とキレ気味。
いや、わからんだろと思いながらも、明らかにうるさい息子に不快感を顕にする先生。
やべー。気まずいなぁ。。と思いながらも、とにかく歯の状態のチェックをする為に私が抱きかかえ、一緒に押さえつけながら寝っ転がるという荒業をし、なんとか検診は終える。
『前歯は完全に虫歯だね。』
はい。わかってました。
『んで、お父さんね。』
と私に話しだす。
『小さい頃病院とか掛かってた?』
双子で小さく産まれたのでしばらくは。
あと血管腫取るのに入院とかはしました。
『この状態で治療は無理だから、とにかくこの場所に慣れることからスタートしましょう。ドリルをブラシに替えて、口の中に機器を入れても嫌がらない状態になって、で、大丈夫になったらさっとドリルにして治療しちゃいましょうか』
なるほど!!
ただの、口が悪くてヤバイ先生かと思ったけど、流石に子供の受入をしているだけあって慣れてらっしゃる!!
やべーという気持ちは、この人すごい人かも?という気持ちに変わっていきます。
シーラント治療へ
どうやら前歯の治療を始める前に、奥歯に虫歯にならないように溝を埋めるシーラントというモノをやるらしい。慣れるのに適しているし、何より虫歯にならないからと。。
とにかく今日はフッ素の歯磨きしてお終いにするとのこと。
『よーく聞いて』
検診を終えて半泣きの息子に先生が話しかける。
『先生ね、痛いことしないの。怖いことしないの。怒ると恐いけどね。』
クスクスっと衛生士さんの笑い声。
『これね、甘いやつね。お家で歯磨きする?歯磨き粉付けてる?あれと一緒ね。
んでね、コレね、コレは歯ブラシね。電動でいいやつ。高いからね。』
これから使う機器の説明を息子にしてくれる。ちょいちょい大人の事情を挟みながら説明をして、歯科衛生士さんの笑いを誘う。
いや、歯科衛生士さんも今となっては笑わないといけないと感じていたのかもしれない。
『イマからコレで歯磨きだけするね。大丈夫?痛いことないでしょ?歯磨きするだけ。良い?』
コクっと首を縦に振るユウユ。
そこからはさっきまでとは嘘のように黙って座って口を開け、歯磨きをドリルの機器で歯磨きをされるユウユ。
『あーんしてねえ。』
キュイーーーーーーン
『歯の裏やってぇ、噛み合わせやってぇ、
よっこいしょぉー。
よっこいしょーいちってね。
前歯やってぇ。。 はいおしまい!
ほら、簡単だったでしょ?
やればできるんだっちゃ!だよ!
知ってる?ラムちゃん?知らねぇか?』
歯科衛生士さんも困ったように笑っている。理解しましたね。
親父ギャグ感がすごいんだなと。
子供へ理解させるのもとても上手で勉強になったんですが、この空気感は。。
毎日はめんどくせーかもなと(´・ω・`)
でもこの先生じゃなかったら。
むりやり治療して、嫌になってしまった可能性もあったのかと思うと感謝せずにはいられません。
私達の当たり前は、子供には初めてで、
何をされるかわからなくて不安で泣いているのだと改めて考えさせられました。
何をするかちゃんと説明をする。理解してもらえるように。
この工程を抜いて無理に連れて行ってもダメなんだなぁ。。当たり前のことだけど、全ての事に当てはまる。でもとっても抜けてしまう大切な事を、親父ギャグ感の抜けない先生から学ばせて頂きました。